※映画『バックルームズ』本編と、追加映像『Everything Must Go』のネタバレを含みます。
映画『バックルームズ』には、黄色い壁紙と蛍光灯が続く基本的な空間だけでなく、洗濯物が積み上がった部屋、タイル張りのプール、屋内に作られた住宅街、ソファで埋まった部屋、天井近くに扉がある吹き抜けなど、多くの異常な空間が登場します。
一つひとつの部屋を見るだけでも不気味ですが、さらに気になるのは、誰が、どの順番で、どの部屋を通ったのかです。
クラーク、ボビー、キャット、メアリー、Asyncの研究員たちは、同じComplexへ入りながら、必ずしも同じ道を通っていません。
同じ場所へ戻ったように見えても、目印が消えていたり、本物ではなく精巧なコピーへ切り替わっていたりします。
この記事では、映画に登場した部屋をできるだけ時系列に沿って整理し、人物別の移動ルート、部屋同士のつながり、各空間にあるギミックを考察します。
各部屋を誰が通り、異変にどう反応したのかは、映画『バックルームズ』主要キャラクター一覧で人物ごとに追っています。
- この記事で使う部屋の名前について
- 映画に登場した主な部屋・空間一覧
- 時系列1|Asyncが『Everything Must Go』でたどった部屋
- 時系列2|クラークが最初にたどった部屋
- 時系列3|クラーク・ボビー・キャットの探索ルート
- 時系列4|メアリーがクラークを探したルート
- 時系列5|メアリーが海賊クラークから逃げたルート
- 時系列6|Async施設内でメアリーが見た部屋
- ラストの下降映像は、実際に誰かが移動したルート?
- 人物別|誰がどの部屋を通った?
- 部屋同士をつなぐギミック
- 部屋はどのように作られている?
- ファンWiki上の呼称と、映画で見えるものを比較
- プールは、なぜ奥へ行くほど危なく見えた?
- まとめ
- 再視聴で確認したいこと
- 参考資料・部屋名の確認に使用したページ
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この記事で使う部屋の名前について
映画内では、すべての部屋に正式名称が表示されるわけではありません。
海外のKane Pixels系ファンWikiでは、映画やYouTubeシリーズに登場した空間を整理するため、次のような名前が使われています。
- Furniture Store Backrooms
- Piled Laundry Area
- Tiled Pool Area
- The Confined Neighborhood
- Household Area
- Cramped Couch Room
- The Atrium
- Threshold Outpost
ただし、ファンWiki上の名称が、すべて映画公式の名称とは限りません。
そのため本記事では、次のように区別します。
- 映画の映像から確認できるものは「映画内で確認できる描写」
- ファンWikiで使われている名前は「ファンWiki上の呼称」
- 正式名称を確認できないものは「本記事内の仮称」
また、Kane Pixels版のComplexと、FandomやWikidotなどの共同創作で使われる「Level 0」「Level 1」という階層設定は別系統です。
Kane Pixels版は複数の「レベル」を移動する構造ではなく、異なる景観が地続きになったひとつの巨大空間として描かれます。
この記事でもレベル番号へ当てはめず、「部屋」「空間」「領域」と呼びます。
映画に登場した主な部屋・空間一覧
最初に、映画本編と『Everything Must Go』で重要になる空間を一覧にします。
登場順は大まかなものです。
本編と追加映像の時系列をまたいでおり、細かい通路や短時間だけ映る似た部屋はまとめています。
また、後述する矢印は映像上の移動順を示すもので、すべての部屋が常に同じ位置で直結していることを意味しません。
| 順序 | 部屋・空間 | 主に通った人物 | 主な特徴・ギミック | 名称の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 1 | Asyncの入口・前哨基地 | Async研究員 | Threshold、機材、ケーブル、監視設備 | ファンWiki上ではThreshold Outpostなど |
| 2 | 基本の黄色い領域 | ナレン、Async研究員 | 黄色い壁紙、蛍光灯、似た通路 | Common/Classic Backrooms系 |
| 3 | セール看板の部屋 | Async研究員 | 同じ看板が段階的に配置される | 『Everything Must Go』に登場 |
| 4 | 壁の奥の家具店原型 | Async研究員 | マネキンの手、舵輪、家具、テレビ | 本記事内の仮称 |
| 5 | 遠隔前哨基地らしき部屋 | ナレン | 通信機器、ロードケース、ケーブル | Secluded Outpostの呼称あり |
| 6 | 家具・看板が混ざる逃走通路 | ナレン | 舵輪、看板、家具、行き止まり | 家具店型領域の一部 |
| 7 | クラークの家具店地下 | クラーク、ボビー、キャット、メアリー | 配電盤、三つのスイッチ、壁の入口 | 現実側の入口 |
| 8 | 家具の山 | クラーク | 店の家具、持ち帰った木製スツール | Furniture Store Backrooms内 |
| 9 | 反転した停止標識の通路 | クラーク | 鏡文字の標識、ルート上の目印 | メアリーも見たかは再確認 |
| 10 | 音声付き人型パネルの部屋 | クラーク、メアリー | 多言語音声、ケーブル、人型パネル | Caveman Cutout関連。別地点の同型装置を含む |
| 11 | バッグと隠し通路 | クラーク | ナレンの所持品、壁面パネル、狭い穴 | 本記事内の仮称 |
| 12 | 物が床へ沈む部屋 | クラーク | 椅子や家具が床へめり込む | 家具店型領域の一部 |
| 13 | 三つの取っ手がある小扉 | クラーク | 通常より小さい扉、縦に並んだ三つの取っ手、身体をかがめて通る | 映画内で確認できる描写 |
| 14 | CCTV監視室・玉座周辺 | クラーク | 監視カメラ、隠し穴、紫色の玉座 | Furniture Store Backrooms内 |
| 15 | 斜面と洗濯物の領域 | ボビー、クラーク、キャット | ロープ、異臭、衣類、人影、床の傾き | Piled Laundry Area |
| 16 | 白い部屋・廃品の通路 | クラーク | 黄色から白へ変化、穴、廃品 | 本記事内の仮称 |
| 17 | 椅子・家具・玩具が混ざる空間 | クラーク | 家具、松葉杖、子どもの玩具 | 区切りと通過順は要再確認 |
| 18 | クリスマスの部屋 | クラーク | ツリー、照明、車いすと一体化したStill Life | Christmas Tree Room |
| 19 | タイルと水の小空間 | クラーク | 大小の水場、プールへの導線 | 複数のPool Roomの一部 |
| 20 | タイル張りのプール | クラーク、キャット | 水、一方向に見える壁、カメラ | Tiled Pool Area |
| 21 | 壁画と椅子の通路 | メアリー、クラーク | 壁画、文字、図面、積まれた椅子 | 映画の壁画。本記事内の仮称 |
| 22 | 食卓の部屋 | クラーク、メアリー | スティルライフ、冷蔵庫内のキャットの頭、再現劇 | Cap’n Clark’s Ottoman Empire内 |
| 23 | 屋内の住宅街 | メアリー、海賊クラーク | 家、道路、柵、植木、天井ファン | The Confined Neighborhood |
| 24 | 家屋型の部屋群 | メアリー | 階段、生活空間、太陽の絵 | Household Area |
| 25 | ソファで埋まった部屋 | メアリー | 大量のソファ、めり込む照明、小扉 | Cramped Couch Room |
| 26 | 吹き抜けと天井扉 | メアリー | 深い空間、細い足場、階段、天井の扉 | The Atriumと整理されることがある |
| 27 | 家具店を模した部屋 | メアリー、海賊クラーク | 店の家具、青いテープがない、外へ出られない | Furniture Store Backrooms |
| 28 | ガス罠と狭い隙間 | メアリー、海賊クラーク、Async | 警報、ガス、体格差、回収地点 | Asyncが設置した捕獲設備 |
| 29 | Asyncの検査・収容区画 | メアリー、海賊クラーク | スキャン、検査台、X線画像らしきもの | Async Research Facility |
| 30 | 人型パネルの保管室 | メアリー、Async | 同型の人型パネルが大量に並ぶ | 映画内で確認できる施設区画 |
| 31 | フィルの聴取室 | メアリー、フィル | 聴取、退出可否への曖昧な返答、窓の外の空 | 現実側かは明言されない |
| 32 | 下降していく部屋群 | 観客視点 | 家、看板、床の枠線、聴取室のコピー | ラストの連続映像 |
| 33 | コピーされた聴取室 | メアリーらしき存在 | 椅子、歪んだメアリー | Mary Kline Still Lifeの呼称あり |
時系列1|Asyncが『Everything Must Go』でたどった部屋
追加映像『Everything Must Go』は、本編とは別枠で公開された約16分の追加映像です。
6月18日と19日のAsync調査を記録しており、本編冒頭で逃げていたナレン・ウォーンが、直前まで何を調べていたのかが分かります。
Asyncの入口から未調査区画へ
ナレンを含むAsyncの調査チームは、防護服と撮影機材を装備してComplexへ入ります。
黄色い通路を進み、写真と映像を使って、壁、扉、角、空間の間隔を記録します。
途中の記録写真には、途中の記録写真には、三つの取っ手が縦に並んだ扉や、天井まで届かない曲面の壁も映ります。
ここで重要なのは、Asyncが部屋を「怖い場所」としてではなく、測量・分類できる構造物として扱っていることです。
その調査中、以前は空だったとされる部屋に、新しい構造物が現れているのを発見します。
三つの「EVERYTHING MUST GO」看板
部屋に現れたのは、大きさの異なるみっつの「EVERYTHING MUST GO」看板です。
小さい二枚は、それぞれ異なる深さまで床へめり込んでいます。
また、予想した通り、壁の奥にはさらに小さく、めり込んだ看板も発見されます。
となると、反対側には大きくて床にめり込んでいない看板が、壁の向こうに存在しているかもしれません。
(推測の中には、小さい看板と大きい看板が映っていました)
Asyncは看板を撮影し、材質や配置を調べます。
この時点で、Complexは単に既存の部屋を並べ替えるだけでなく、以前なかった物を出現させ、間違った位置へ配置できると分かります。
それがゼロからの生成なのか、現実や別の場所からの複製・移動なのかは未確定です。
壁を切断して、次の部屋を探す
研究員たちは、看板の配置規則が壁の向こうにも続いていると予測します。
そこで壁を切断すると、構造材から人間の手のようなものが出ています。
しかし、その手は人間の遺体ではなく、壁の向こう側にあるマネキンの一部でした。
普通なら、構造材へ身体が埋まっていた時点で撤退したくなります。
それでも調査を続けるところに、Asyncの「危険よりも情報を優先する」体質が表れています。
家具店と海賊を思わせる原型の部屋
壁の向こうには、さらに看板、家具、コート掛け、庭用家具、船の舵輪、テレビなどがあります。
完成したクラークの家具店ではありませんが、後の家具店や海賊CMを思わせる要素が、ばらばらに置かれています。
ここは、Complexがクラークの店をコピーした完成形ではなく、家具店という部屋を作る途中の試作品にも見えます。
ただし、現実の家具店とCMはこの時点ですでに存在します。
まず考えられるのは、クラークが入る以前から、家具店側の情報が入口を通じてComplexへ漏れていた可能性です。
時間が直線的でないという説も残りますが、それを使わなくても家具店の複製自体は説明できます。
ナレンの孤立と本編冒頭へ
テレビを調べていると、遠くで物音がし、近くの扉から背の高い存在が現れます。
ナレンは仲間とはぐれ、通信機器やロードケースが置かれた遠隔前哨基地らしき部屋へ到達します。
床にいたカモメが飛び去ったあと、追跡者の接近に気づいて再び逃げます。
その先でも、舵輪、看板、家具など、クラークの店を思わせる物が壁や床へ食い込んでいます。
ナレンは最終的に逃げ道を失い、画面外で襲われます。カモメは登場しますが、島や海辺そのものが再現された部屋ではありません。
『Everything Must Go』の調査と本編冒頭をつなげると、Asyncのルートは次のようになります。
Threshold周辺 → 黄色い通路 → セール看板の部屋 → 壁の切断 → 家具店原型の部屋 → 背の高い存在と遭遇 → ナレンが孤立 → 遠隔前哨基地 → 家具・看板が混ざる通路 → 行き止まり
時系列2|クラークが最初にたどった部屋
家具店地下から家具の山へ
クラークは、店舗の電気トラブルを調べるうちに、配電盤へ斜めに取り付けられた三つのスイッチを発見します。
その後、地下の壁に細い光の裂け目が現れ、調べようとしたクラークの身体が壁を通り抜けます。スイッチ操作が入口を直接作ったのか、すでにあった入口を安定させたのかは明言されません。
最初に到達するのは、黄色い部屋と家具の山がある空間です。
壁へ触れると現実の地下へ戻れたため、この時点では比較的安定した往復口が存在しています。
反転した停止標識を目印にする
探索を続けたクラークは、文字が反転した停止標識を見つけます。
異常な看板ですが、同時に帰路を探すための目印にもなります。
Complexの物は正しく再現されていなくても、同じ場所に残るとは限りません。
それでもクラークは、標識、家具、通路の曲がり方を地図へ記録し、迷宮を理解しようとします。
音声付きの人型パネル
椅子が集まる場所では、複数の言語による挨拶を繰り返す人型パネルが置かれています。
胸元の通信機器から伸びるケーブルは、CCTVで監視される隣接区画へ続いているように見えます。
さらに、その付近の壁板の裏には、バッグと四角い抜け穴が隠されています。
この人型パネルは、あとでメアリーが家具店のコピーで触れ、Async施設内にも大量に保管されている物です。
同じ小道具が、囮、監視装置、捕獲設備の作動点のような役割を持っています。
ナレンのバッグと狭い通路
クラークは、壁の奥からナレンの所持品が入ったバッグを見つけます。
この地点は、Asyncの探索ルートとクラークのルートが、物理的または時間的に近づいた場所です。
ただし、ナレンが通った直後にクラークが来たとは限りません。
Complex内では物だけが別の場所へ移動したり、異なる時点の部屋が接続したりする可能性があります。
物が床へ沈む部屋
狭い通路の先では、椅子などの物が床へ沈み、穴の中にも家具が置かれています。
Complexは物の種類を理解していても、重力、床、設置位置、用途を正しく理解していないように見えます。
人間に例えるなら「椅子という形は覚えたが、椅子は床の上へ置くものだとは分かっていない」状態です。
CCTV監視室と玉座の部屋
人型パネルの近くには、Asyncのカメラで監視された部屋があります。
壁板で隠された四角い抜け穴の向こうには、ナレンのIDや記録媒体が入ったバッグが置かれています。
クラークの地図では、この付近の穴が玉座のある部屋へつながっています。
紫色の玉座や、床へ食い込んだ靴などが見える場所ですが、細かな配置と、クラークが初回探索でどこまで入ったかは再視聴で確認したい部分です。
家具の山へ戻り、スツールを持ち帰る
クラークは停止標識を再び発見し、家具の山がある入口付近まで戻ります。
一度は出口を見失いますが、最終的には家具店地下へ帰還します。
その帰還時、家具の山から丸い木製スツールを持ち帰ります。
この行動によって、部屋の中の物を現実へ運べることが分かります。
クラークの初回ルートは、次のように整理できます。
家具店地下 → 家具の山 → 反転した停止標識 → 人型パネルと監視室 → バッグと隠し通路 → 物が沈む部屋/玉座周辺 → 停止標識 → 家具の山 → 家具店地下
時系列3|クラーク・ボビー・キャットの探索ルート
ロープで下りる斜面
三人の探索では、ボビーがロープを付け、急な斜面または横倒しになった通路の奥へ進みます。
奥へ行くほど狭くなり、途中から身体を低くして進まなければなりません。
この場面では、進行方向そのものが危険です。
先へ行くほど自力で戻りにくくなり、入口側にいる二人へ命を預けることになります。
洗濯物だらけの部屋
斜面の先には、大量の汚れた衣類が積まれた部屋があります。
ボビーは強い臭いを感じ、衣類の中にクラークが着ている物と同じシャツを見つけます。暗がりでは、何かが動く姿も捉えられます。
ファンWiki上では、この領域は「Piled Laundry Area」と呼ばれています。
洗濯物がクラークの記憶から複製されたのか、海賊クラークが集めたのか、Complexが衣服だけを人間の痕跡として残したのか。複数の読み方ができます。
ロープが救命具から罠へ変わる
ボビーが戻ろうとすると、ベッドに固定していたロープが奥から強く引かれます。
クラークとキャットも巻き込まれ、三人は斜面の下へ引きずり込まれます。
安全のために結んだロープが、怪異側から三人を引くための道具へ変わります。
この映画では、現実で役立つ物ほど、Complex内で逆の役割を与えられることがあります。
血痕と横向きの開口部
ボビーは血痕と引きずられた跡を残し、横倒しになった扉または区画の向こうへ消えます。
キャットも彼を追って奥へ入り、クラークは別方向へ逃げます。
ここで三人のルートは分岐します。
- ボビーは横向きの開口部の奥へ連れ去られる。
- キャットはボビーを追って奥へ進む。
- クラークは白い部屋や廃品のある通路へ逃げる。
白い部屋から、玩具とクリスマスの部屋へ
クラークは、黄色い壁紙とは違う白色系の空間へ出ます。
さらに、椅子、床へ沈むソファ、松葉杖、子どもの玩具などが混ざった空間を通ったように見えます。
ここは短いカットが連続するため、各部屋の境界と正確な順番は再視聴が必要です。
その先には、クリスマスツリーと複数の人型がある暗い部屋があります。
車いす、ランプ、人の身体が一体化したスティルライフが明かりをつけると、赤毛のStill Lifeがクラークへ突進します。
洗濯物、玩具、クリスマスの飾り、家具が続くため、この一帯は単なるランダムな部屋ではなく、誰かの生活を構成する物が分解され、誤った順番で置かれた領域にも見えます。
タイルと水の小空間から広いプールへ
クラークはその後、タイル張りの壁と大小の水場が続く一連のPool Roomへ入ります。
映画では複数の水場を通過しているため、ひとつの浴室からひとつのプールへ直結したと断定するより、タイル張りの領域が連続していると捉える方が安全です。
初見時、私はここを見て「奥へ行くと危ないぞ」と感じました。
プールは視界が開けているため、安全そうに見えます。
しかし実際には、次の危険があります。
- 水で足を取られる。
- 奥へ進むほど戻る道が遠くなる。
- タイルと水面で方向感覚が崩れる。
- 身を隠せる場所が少ない。
- 壁の向こう側が見えても、同じ空間とは限らない。
- カメラや荷物を置くと、回収しにくい。
狭い部屋から広いプールへ出たことで解放感がありますが、実際には逃げ場と帰路を失わせる開放空間です。
キャットがいるのに、壁を越えられない
プールでは、壁の向こうからキャットの声が聞こえます。
キャットからはクラークが見えているのに、クラークからは彼女の姿を確認できません。
鏡、一方向ガラス、隣接した別時点、重なっている別空間などが考えられます。
重要なのは、二人の距離が近くても、同じ部屋にいるとは限らないことです。
クラークが置いたカメラを何者かが拾い、キャットは背後の危険を警告します。
その直後に映像が途切れるため、このプールはクラークのその後が分からなくなる境界でもあります。
三人の探索ルートは、次のように整理できます。
家具店地下 → 黄色い領域 → 斜面 → 洗濯物の部屋 → ロープで引き込まれる → 血痕と横向きの開口部 → 三人が分断 → 白色系の通路 → 家具・玩具が混ざる空間 → クリスマスの部屋 → タイルと水の空間 → 広いプール → 一方向の壁 → 映像途絶
時系列4|メアリーがクラークを探したルート
家具の山が消えた入口付近
メアリーは、クラークが残した地図と壁の印を見つけ、家具店地下からComplexへ入ります。
ところが、少なくとも私が確認した範囲では、クラークが最初に見た家具の山がありません。
同じ入口を使ったとしても、同じ状態の部屋へ出るとは限らないことが分かります。
クラークが記録した印や地図と重なる部分もあるため、完全に無関係な場所とも言い切れません。
同じ領域が時間とともに組み替えられた可能性があります。
壁画と椅子の通路
メアリーは、椅子が積まれた場所と、巨大な存在や人間を描いたような壁画を見つけます。
壁には文字や図面もあり、誰かがこの場所を理解しようとした痕跡に見えます。
ここでクラークが現れますが、彼が最初からいた本人なのか、すでに作られたコピーなのかは確定しません。
壁画の作者も映画内では明言されません。
直後にクラークが現れることや、彼を中心にした図像からはクラークが描いたと考えるのが素直ですが、子どものメアリー、母親、Complexによる合成と読む余地もあります。
食卓の部屋
メアリーは気を失い、次に目を覚ました時には食卓の椅子へ縛られています。
部屋にはクラークと三体のスティルライフが配置され、冷蔵庫にはキャットの切断された頭が入っています。
クラークは、過去のカウンセリングと元妻との生活を再演しようとします。
この食卓は、次の情報が混ざった部屋です。
- 家具店の商品
- クラークの家庭生活
- メアリーとのカウンセリング
- キャットとボビーの探索
- Still Lifeの配置
- 海賊CMのクラーク
部屋は物理的な場所だけでなく、人物同士の関係まで再現しています。
時系列5|メアリーが海賊クラークから逃げたルート
巨大な部屋の中にある住宅街
メアリーは食卓から逃げ、住宅街のような場所へ出ます。
ファンWikiでは「The Confined Neighborhood」と呼ばれています。
ここは屋外ではありません。
巨大な部屋の中に、道路、歩道、柵、植木、家、停止標識などが置かれ、天井には大きなファンがあります。
家の一部は外壁へ食い込む、または途中で切断されたように見えます。
Complexは「住宅街」を理解していても、空、地面、家、道路をどのように配置するかまでは正確に理解できていない可能性があります。
メアリーは道の先の扉を開けられず、家の中へ逃げ込みます。
家屋型の部屋群
住宅街の家へ入ると、内部にはベージュ系の壁、階段、照明、家具など、一般家庭を思わせる部屋が続きます。
ファンWikiでは「Household Area」に含まれる空間として整理されています。
家の外側よりも内側が広い、別の家へ連続している、階段が不自然な場所へ伸びるなど、通常の住宅としては成立していません。
この一帯には、太陽を思わせる絵も置かれています。
同じ絵はクラークたちの探索時にも映るため、特定人物の記憶だけではなく、Complex全体で繰り返される記号かもしれません。
ソファで埋まった部屋
メアリーは、大量のソファで埋まった部屋へ入ります。
ファンWiki上の呼称は「Cramped Couch Room」です。
ソファは人が座るための家具ですが、ここでは床を埋め、メアリーが乗り越えなければならない障害物になっています。
照明も床や壁へ途中までめり込んでいます。
Complexは家具の形を再現しても、用途や設置方法を正しく理解できていません。
クラークが家具店主であることを考えると、彼の記憶から大量のソファが作られた可能性もあります。
メアリーはソファを越える途中で転び、足を痛めたように見えます。
ここから逃走速度が落ち、海賊クラークとの距離が縮まります。
ペット用の小扉
通路の先にある通常の扉は開きません。
そこでメアリーは、下部にあるペット用の小さな扉をくぐります。
海賊クラークは巨大すぎて、同じ場所を通れません。
この映画では、狭さは人間を追い詰めるだけでなく、巨大な存在から逃げるための防壁にもなります。
深い吹き抜けと天井の扉
小扉の先で、メアリーは巨大な吹き抜けの縁へ出ます。
下は深く、壁沿いの細い足場と階段を使わなければ移動できません。
天井近くには扉があり、メアリーは階段を上って開けます。
扉は外れて下へ落ち、メアリーは天井の穴から次の部屋へ移ります。
ファン側では、この吹き抜けを「The Atrium」と整理する例があります。
ただし、映画本編で名称が示されるわけではないため、本記事では「吹き抜けと天井扉」と併記します。
通常の建物なら、天井の扉は上階へつながります。
しかしComplexでは、高さと階層が一致する保証はありません。
上下移動そのものが、別の場所へ切り替えるギミックになっている可能性があります。
家具が整然と並ぶ部屋
天井の扉を抜けると、それまでより整った家具が置かれた部屋へ出ます。
さらに階段を上ると、クラークの家具店に似た広い売場があります。
家具の山やソファ部屋より再現精度が高く、現実へ戻れたように見えます。
しかし、私が画面で確認した限りでは、現実の地下で入口を囲っていた青いテープがなく、地上の出口も塞がれています。
この時点で、メアリーが到達したのは現実の家具店ではなく、Complexが作ったコピーだと考えるのが自然です。
人型パネルが警報を作動させる
海賊クラークが追いつき、メアリーは店内の物を使って抵抗します。
その途中で人型パネルを倒したことをきっかけに、警報とガス設備が作動します。
クラークが最初に見つけた時、人型パネルは音声を流すだけの物に見えました。
この場所の人型パネルは、Asyncがエンティティを誘い込み、監視するために置いた囮と考えられます。パネルが倒れると、周囲のガスボンベを使った捕獲設備が作動します。
ただし、パネルを倒すこと自体が作動条件なのか、付近のセンサーがメアリーや海賊クラークを検知したのかまでは確定しません。
ガスと狭い隙間
ガスによってメアリーと海賊クラークは動きを鈍らせます。
メアリーは手形のコンクリート片で海賊クラークへ反撃し、壁の非常に狭い隙間へ逃げ込みます。
海賊クラークは体格のため入れません。
ソファ部屋では狭さがメアリーを妨げましたが、ここでは狭さが彼女を守ります。
隙間の先にはAsync研究員がおり、メアリーを敵対的な存在と誤認したのか、追加のガスを浴びせます。
メアリーの逃走ルートは、次のように整理できます。
食卓 → 屋内住宅街 → 家の内部 → 階段と生活空間 → ソファ部屋 → ペット用の小扉 → 深い吹き抜け → 天井の扉 → 家具が並ぶ部屋 → コピー家具店 → 人型パネルとガス罠 → 狭い隙間 → Asyncの回収地点
時系列6|Async施設内でメアリーが見た部屋
メアリーの移動は、Complexから回収された時点で終わりではありません。
Async施設内にも、独立して確認したい部屋があります。
Thresholdと回収区画
ファン側では、メアリーは研究員に確保されたあと、Complex内のMain ChamberにあるThreshold Outpostを通り、Async施設側へ運ばれたと整理されています。
映画でも搬送中に目を覚ましたメアリーが、Threshold周辺の研究員たちを見ています。
つまり、狭い隙間の先が即座に現実世界だったのではなく、まずComplex内の捕獲地点へ出て、安定化されたThresholdを経由して施設へ戻ったと考えるのが自然です。
ただし、初見では場面転換が速いため、どのカットで現実側へ切り替わったかは分かりにくくなっています。
身体検査・スキャンを行う部屋
メアリーは、Complexから戻ったあと検査を受けます。
何を調べていたかは説明されませんが、身体内部の異常や汚染の有無を確認していた可能性があります。
Asyncにとって、メアリーは救助対象であると同時に、Complexから生還した貴重なサンプルです。
そのため、帰宅より先に検査と聴取が行われます。
海賊クラークの検査室
施設内を移動する途中で、回収された海賊クラークが検査台に置かれている様子が映ります。
周囲には研究員がおり、X線画像らしきものを使って内部構造を調べています。
海賊クラークに血液や臓器があるのか、人間と同じ構造を持つのかを考える材料になります。
メアリーにとっては、先ほどまで追ってきた存在が研究材料として並べられている、不気味な部屋です。
人型パネルの保管室
別の区画には、クラークがComplexで見つけたものと同型の人型パネルが大量に置かれています。
Complexが自然に作った人型ではなく、Asyncが囮や監視用に持ち込み、複数運用している装置だと分かる場面です。
フィルの聴取室
最後に、メアリーはフィルと向かい合って座り、Complex内で見たものについて聴取されます。
窓の外には青空が見えますが、外へ出られるかという質問に明確な答えはありません。
この部屋は、序盤のメアリーのカウンセリング室と役割が逆転した場所です。
- 序盤はメアリーが質問する。
- 食卓ではクラークがメアリーへ答えを要求する。
- Async施設ではフィルがメアリーを調べる。
- ラストではコピーされたメアリーだけが椅子へ残る。
同じ「向かい合って話す部屋」が、治療、強要、尋問、複製へ変化しています。
ラストの下降映像は、実際に誰かが移動したルート?
フィルとの面談後、カメラは複数の部屋を下へ降りるように通過します。
ここは、メアリーが実際に歩いたルートとは限りません。
観客だけが見せられる、Complex内部の断面、場所の履歴、コピーの生成過程などが考えられます。
映るものには、次のような要素があります。
- メアリーの著書を並べた書店の展示
- キャットとボビーの捜索願
- メアリーの幼少期の家
- 取り壊し中の跡地
- 新しい建物の建築予定看板
- 母親側と思われる手形が残る場所
- 家具や物が減っていく部屋
- 床に平面の枠線だけが残る部屋
- フィルの聴取室を模した空間
- 椅子に座るメアリーらしきスティルライフ
この書店は、ファンWikiで「Recycle Bookstore」と整理されている場所です。
現実側では、メアリーが著書『The Window Within』の朗読・サイン会を行った書店として、映画公式ARGの掲示板にも登場します。
ラストでは、その書店にあるメアリーの著書の展示までComplex内へ複製されています。
幼少期の家だけでなく、成人後に築いた仕事や社会的な記録も取り込まれたと考えられます。
下へ行くほど、単純に記憶が古くなるとは限りません。
物が減り、立体が枠線へ変わることから、部屋の形《なり》が失われる過程、または反対に、枠線から立体物を生成する工程を逆向きに見せている可能性があります。
人物別|誰がどの部屋を通った?
同じ部屋へ複数の人物が到達しているかを、簡単に比較します。
| 部屋・空間 | Async | ナレン | クラーク | ボビー | キャット | メアリー |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 基本の黄色い領域 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 壁画 | - | - | ○ | - | - | ○ |
| セール看板の部屋 | ○ | ○ | - | - | - | - |
| 家具店原型の部屋 | ○ | ○ | - | - | - | - |
| 遠隔前哨基地 | 設置した可能性 | ○ | - | - | - | - |
| 家具の山 | - | - | ○ | ○ | ○ | 初回侵入時は見当たらない(クラークたちが避けていた?) |
| 人型パネル | 設置・保管 | - | ○ | - | - | ○ |
| 洗濯物の領域 | - | - | ○ | ○ | ○ | - |
| クリスマスの部屋 | - | - | ○ | - | - | 食卓で同じスティルライフを見る |
| タイル張りのプール | - | - | ○ | - | 壁越し | - |
| 鏡のある部屋(マジックミラー?) | - | - | 壁越し | - | ○ | - |
| 壁画の通路 | - | - | ○ | - | - | ○ |
| 食卓 | - | - | ○ | - | 頭部のみ確認 | ○ |
| 屋内住宅街 | - | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| 家屋型領域 | - | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| ソファ部屋 | - | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| 吹き抜けと天井扉 | - | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| コピー家具店の地下 | - | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| コピー家具店 | 捕獲設備を設置? | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| Main Chamber/Threshold | ○ | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | 搬送時に通過 |
| Async施設 | ○ | - | 海賊クラークの場合○ | - | - | ○ |
| コピーされた聴取室 | 観測情報が反映? | - | - | - | - | Still Lifeが存在 |
途中から、海賊クラークはメアリーを追いかけているため、その時点でメアリーが通過した部屋は「海賊クラークの場合○」としています。
※「通過は要確認」「可能性」とした欄は、本人の移動が映像で連続して示されないもの、または物・記録だけから推測したものです。
部屋同士をつなぐギミック
普通の扉
見た目は一般的な扉でも、別の部屋へつながるとは限りません。
開かない扉、極端に小さい扉、ノブが多すぎる扉、天井にある扉など、用途と形がずれています。
壁のノークリップ
家具店地下の入口では、壁そのものを通り抜けます。
扉の形がなくても入口になり、印や青いテープがなければ位置を見失います。
穴・トンネル・狭い隙間
クラークの隠し通路、ボビーが下りる斜面、メアリーが逃げ込む隙間などがあります。
狭い場所は視界と移動を奪いますが、海賊クラークのような巨体を防ぐ効果もあります。
上下移動
斜面を下りる、穴へ落ちる、階段を上る、天井の扉を抜けるなど、上下移動のたびに空間の種類が大きく変わります。
下が地下、上が地上とは限りません。
上下は、現実的な階層ではなく、部屋を切り替える方向指定なのかもしれません。
一方向にだけ見える壁
プールでは、キャットからクラークが見えているのに、クラークは彼女を見つけられません。
同じ座標に見えるふたつの部屋が、壁一枚を挟んで異なる状態または時間へ属している可能性があります。
電気とブレーカー
家具店地下のブレーカー内の赤っぽいみっつのスイッチ、点滅する照明、クリスマス部屋のランプ、人型パネルと警報など、電気は多くの場面で空間や存在の動作に関わります。
電気をつけると見えるのか。
部屋同士が接続するのか。
スティルライフが動作を始めるのか。
映画内では一つの規則に確定できませんが、再視聴時に追いたい要素です。
カメラ映像の途切れ
カメラが途切れる場所では、人物の行方や部屋の連続性も失われます。
- ナレンが仲間とはぐれる。
- ボビーとキャットが消える。
- プールでクラークのその後が分からなくなる。
- クラークがどのように食卓の生活へ移ったか描かれない。
Complex内の空白と、映画の編集上の空白が重なっています。
部屋はどのように作られている?
現実の物を、そのまま複製する
家具、看板、メアリーの著書、捜索願など、現実にある物が比較的正確に再現されます。人型パネルについてはComplexの自然生成物ではなく、Asyncが持ち込んだ装置です。
形だけを覚え、用途を間違える
床へ沈む椅子、壁へめり込む照明、過剰に並ぶソファ、ノブが多すぎる扉などです。
物の外見は分かっても、使い方や設置方法を理解していません。
場所を巨大な部屋へ押し込む
屋内住宅街は、家や道路を知っていても、住宅街には空が必要だと理解していない再現に見えます。
タイル張りのプールも、水場の概念を不自然な室内へ押し込めたものかもしれません。
人物の記憶と関係を部屋にする
クラークの食卓、メアリーの家、フィルの聴取室などは、単なる建築物のコピーではありません。
誰がどの椅子に座り、誰が誰へ話しかけたかという関係まで再現しています。
人が入る前から、近くの現実を複製する
『Everything Must Go』では、クラーク本人が初めて入るより前から、家具店の看板、舵輪、テレビ、海賊クラークらしき存在がComplex内へ現れます。
ただし、現実の家具店とCMはすでに存在していました。
したがって、まず考えられるのは、店とComplexが入口を通して早くから情報をやり取りしていた可能性です。
時間が非線形である可能性も否定できませんが、映画だけから確定はできません。
ファンWiki上の呼称と、映画で見えるものを比較
| ファンWiki上の呼称 | 本記事での呼び方 | 映画で確認できる特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Furniture Store Backrooms | 家具店型領域・コピー家具店 | 家具、セール看板、住宅街、店のコピー | 範囲が広く、複数の部屋を含む |
| Piled Laundry Area | 洗濯物だらけの部屋 | 衣類、異臭、人影、斜面 | 誰の記憶かは未確定 |
| Tiled Pool Area | タイル張りのプール | 水、タイル、一方向の壁 | 「Poolrooms」と同一とは限らない |
| The Confined Neighborhood | 屋内住宅街 | 家、道路、柵、植木、天井ファン | 屋外ではなく巨大な室内 |
| Household Area | 家屋型領域 | ベージュの壁、階段、生活空間 | YouTube版にも類似領域あり |
| Cramped Couch Room | ソファで埋まった部屋 | 大量のソファ、照明、小扉 | メアリーが足を痛める |
| The Atrium | 深い吹き抜け | 細い足場、階段、天井扉 | 映画内で名称表示はない |
| Cap’n Clark’s Ottoman Empire (Backrooms) | クラークの生活・食卓領域 | 食卓、Still Life、冷蔵庫 | 現実の家具店と区別が必要 |
| Secluded Outpost | 遠隔前哨基地 | 通信機器、ロードケース、ケーブル | Asyncが設営したと推測される |
| Main Chamber | Threshold前の大空間 | 大きな十字型の柱、Asyncの活動領域 | YouTube版にも登場する既存名称 |
| Threshold Outpost | Async側の入口前哨基地 | 人員、装備、安定した入口 | 狭い隙間の先の捕獲地点とは別 |
| Mary Kline Still Life | コピー・メアリー | 聴取室に似た部屋、歪んだ人物 | 本物との関係は未確定 |
| Recycle Bookstore | 書店を複製した領域 | ラストにメアリーの著書の展示が映る | 現実の書店とは別のコピー |
ファンWikiは、部屋を探す手掛かりとして非常に便利です。
ただし、映画本編の台詞や字幕で提示された正式名称、制作資料由来の名称、ファンが整理のために付けた名称が混在する可能性があります。
記事では、名前を借りることと、その解釈まで確定情報として採用することを分けた方がよさそうです。
プールは、なぜ奥へ行くほど危なく見えた?
私はプールが映った時、正直「奥へ行くと危ないぞ!」と思いました。
これは、プール自体が深いと確定したからではありません。
映像の構造として、奥へ行くほど安全が失われていくように感じたからです。
狭いタイル張りの水場から広いプールへ出ると、一瞬だけ視界が開けます。
けれど、後ろには追ってくる存在がいて、前には水と同じ模様のタイルが続き、壁の向こうからキャットの声が聞こえます。
助けたい相手が奥にいると思えば、クラークは進むしかありません。
しかし、キャットと同じ空間へ行ける保証はありません。
声が近いことと、出口が近いことは別です。
プールは開放的な場所ではなく、声を餌にして奥へ誘導し、戻る距離だけを伸ばす部屋だった可能性があります。
まとめ
映画『バックルームズ』の部屋は、単に異なる背景が次々と現れる迷宮ではありません。
クラークは、家具店の物を見つけ、地図を作り、現実へ持ち帰ります。
ボビーとキャットは、ロープとカメラを使って奥へ進み、洗濯物とプールの領域で分断されます。
メアリーは、クラークが残した痕跡を追い、屋内住宅街、家屋、ソファ部屋、天井扉、コピー家具店を通ってAsyncへ到達します。
Asyncは部屋を測り、壁を切り、前哨基地を作りますが、最後には施設内の聴取室までComplexに覚えられます。
同じComplexへ入っても、全員が同じルートを通るわけではありません。
そして同じ場所へ戻ったように見えても、それが同じ部屋とは限りません。
映画のバックルームズは、完成済みの迷宮ではないのでしょう。
人間が入り、物を持ち込み、名前を付け、観測し、記憶するたびに、部屋を増やしていく空間です。
現実を正しく再現しているようで、家具の置き方、扉の位置、部屋の縮尺、人物の形が少しずつ間違っている。
その間違いを観客が見つけた時、見慣れたはずの部屋が、突然「帰れない場所」へ変わります。
再視聴で確認したいこと
- 各ルートで停止標識が出る順番と向き
- 家具の山が探索ごとに減っているか
- 人型パネルとケーブルの正確な接続先
- 洗濯物の中の人物と衣類
- ボビーが見つけた服は、いつ着ていたものか
- 白い部屋からクリスマス部屋までの接続順
- 小さな水場と広いプールの水深、出入口、壁の位置
- キャットから見えていたクラークの向き
- 壁画に描かれた部屋と実際のルートが一致するか
- 屋内住宅街にある家の数、扉、停止標識、天井ファン
- ソファ部屋の入口とペット用扉の位置
- 天井扉の前後で重力方向が変わっているか
- コピー家具店に青いテープが本当にないか
- 人型パネルを倒したことと、ガス設備の作動条件との関係
- メアリーがThresholdを通過する瞬間
- Async施設で通る検査室、保管室、聴取室の順番
- 海賊クラークの検査台と身体画像
- ラストの下降映像で、どの部屋がどの順番に現れるか
- 床の枠線が、消失過程か生成前の設計図か
参考資料・部屋名の確認に使用したページ
- A24『Backrooms』公式ページ
- A24 Podcast|Kane ParsonsとJames Wanによる制作・世界観の解説
- A24公式Blu-ray・追加映像『Everything Must Go』情報
- Entertainment Weekly|映画の空間と結末の解説
- W Magazine|プロダクションデザインと現実空間の再構成
- Kane Pixels Backrooms Wiki|映画に登場する部屋・項目一覧
※Kane Pixels Backrooms Wikiは、映画内で名称が示されない部屋を整理するための補助資料として使用しています。
掲載されている名称や解釈が、すべて映画の公式設定とは限らないため、本記事では映画本編の描写と分けて扱っています。
※No Scoops ClubとKane Pixels Backrooms Wikiは、公式資料ではなく第三者またはファンによる資料です。
部屋の名称や細かな順序の確認に利用していますが、映画公式情報とは分けて扱っています。
